大阪府立国際児童文学館存続のための署名運動・その2



 引き続き、大阪府立国際児童文学館存続のための署名運動(http://d.hatena.ne.jp/helpline/20080402/p1)について。


 大阪府立国際児童文学館存続のお願い!@のりみ通信(http://norimi.blog45.fc2.com/blog-entry-261.html)に「この問題に言及しているブログ記事」の一覧があるんですけど、現時点で26件にリンクが貼られているblogすべてに一応目を通してみたので、いくつかのblogに、文章を引用しつつ、リンクを貼っておきたいと思います。
 もちろん、漫画研究者の立場から最も詳細に児童文学館の説明をしているのは、大阪府立国際児童文学館存続運動に賛同します@宮本大人のミヤモメモ(http://d.hatena.ne.jp/hrhtm1970/20080325)なので、まずこの記事に目を通してください。
 そして、署名運動に協力してくださる方は、大阪府立国際児童文学館存続を求めるお願い@中川裕美のホームページ(http://azure.x0.com/zidou.html)から署名用紙をダウンロードして、「大阪国際児童文学館を育てる会」まで送ってくださるよう、お願い致します。m(_ _)m



 大阪府立国際児童文学館存続のお願い!@のりみ通信
 http://norimi.blog45.fc2.com/blog-entry-261.html


 国際児童文学館の書庫には明治期の絵本から最近の少女マンガ雑誌にいたるまでの書籍がきちんと年代順に整理されています。そして2階受付で申請すればすぐに閲覧できます。ここまでの規模の優れた施設は関西では他に例がありません。京都国際マンガミュージアムがマンガ連載誌のデータベース化を目指してはいますが、膨大な量ゆえ未整理の部分が多いのです。だからマンガを愛するものにとって、資料としてのマンガ雑誌を研究する者にとってこの施設は無くてはならないものです。






 本の海・アナウンス@utashiro’s drops 本日のuta
 http://utashirosdrops.blog61.fc2.com/blog-entry-66.html


 私はこの大阪府立国際児童文学館がとても好きです。児童書の全点収集、 独自の児童企画、そしてきちんと個人(子どもに対しても)に貸し出し業務も行っています。
 上野の国立子ども図書館も児童書全点収集は行っていますが、研究機関・収集機関としての特色が強く、個人貸し出しは行っていません。
 また、大阪児童文学館の優れた独自性として、子どもの目線に立った書架展開や、HP運営があります。
 図書館の本は、概ね日本十進分類法に従い分類されています。上野の書架では「てつがく・しんりがく」など分類名の漢字がひらがなにひらかれてはいます。
 が、文学館では「いきるということのがくもん・こころのがくもん」と子どもにもできる限りわかりやすい言葉にさしかえられています。






 橋下知事の図書館観@葦岸堂之日々是日々
 http://igandou.txt-nifty.com/igandou/2008/03/post_672f.html


 「本はとにかく図書館へ」ってのは、図書館からすると有り難いスローガンに思えるわけですが、上記の事例については、どうも本を活かせない仕組み、本を通して人が活きない仕組みとなるように思えます。






 集約って何を?@草思堂から
 http://yoshikawa.cocolog-nifty.com/soushido/2008/03/post_b2fa.html


 こういうイメージを持っている私としては、「集約化」とは特徴もなく総花的な蔵書を持つ既存の図書館を専門図書館化してネットワークを構築していくことであって、既にある専門図書館を廃止して蔵書を拡散させることではないと思えるのですが。






 大阪府立国際児童文学館@文教日本史
 http://blog.goo.ne.jp/shuya1128/e/dab21395f5798a7264c145b89d0af6bf


 ここには、かつての館長さんであった中川正文先生が精力的に集められた児童書が蔵されております。これらが他の館と一緒になった時、それは存在するとはいえ、生きた使い方が難しくなります。アクセスや知名度の点で、これからもっと宣伝してゆくべき文学館であって、けっして統合すべきものではありません。橋下知事の政策は理解しています。しかし、なんのための緊縮政策かと考えた時、それは未来の大阪府民、子ども達のためであると思います。






 大阪府立国際児童文学館存続運動について@備忘録
 http://d.hatena.ne.jp/mtblanc/20080325#p1


 第1に大阪はまぎれもなく児童文学研究の拠点だからです。だからこそ大阪になくてはならないのです。日本で唯一の児童文学科を擁する梅花女子大学がありますし、日本児童文学学会、絵本学会といった学会事務局も(梅花女子大学内に)あります。
 第2に児文は大阪の文化を保存する場所だからです。東京と大阪にはかつて紙芝居の絵元があつまっていました。児文には大阪の街頭紙芝居がたくさん保存されています(もちろん活用もされています)。






 どうなるの?大阪国際児童文学館@漫画ラボラトリー「図書の家」の司書日誌
 http://moyologue.tea-nifty.com/librarian/2008/03/post_6bae.html


 私が付け加えるとしたら、「図書の家」でもとても児童文学館にはお世話になっている、ということです。東京の国会図書館にない漫画資料も多くあり、また、書庫の資料の閲覧もしやすいようです。






 思わず書き込む@みはる日記
 http://d.hatena.ne.jp/miharun/20080320/1205982541


 国際児童文学館を失くしたりなんかしたら、国の財産の損失ですよ。






 大阪府立国際児童文学館存続へ署名をお願いします@ad-lib-comic’lab? (powered by ? )
 http://d.hatena.ne.jp/lacopen/20080329


 児童文学と漫画は関係ない、あるいは対立していると考えられがちですが、児文には紙芝居や漫画、少年少女雑誌など多数所蔵されており、特に雑誌は付録も含めて保管がされています。これは実は大変ユニークなことで、このような施設がほかにほとんどないのでもっと増えることを願っています。漫才と、赤本文化を経て手塚治虫を育てた大阪という土地柄が関係しているように思います。






 大阪府立国際児童文学館について@テヅカ的徒然@電気仕掛けの夢見がち
 http://www.pixy.cx/~rockhome/blog/index.php?e=501


 で、今回の件で関連の記事を読み進めるにつけ、関東在住者では噂で聞く程だった、ここの蔵書の充実っぷりを思い知り、そして何よりも「同時並行的に閲覧できる」って、なんて凄いんだ!と想いを深めさせられました。
 「同時並行的に」だからこそ見えてくる何か、糸口、きっかけ、それら全てをリアルタイムで読んでた人だけの特権に閉じ込めるのではなく、若い研究者さんにも共有させることができる。(いや、むしろ、若い研究者さんがリアルタイムの人と違う視線を持って同じ読書を行うからこそのモノもあるのかも)
 何か思いついたアイディアがあっても、資料から確証することができなくて、その観点を捨てざるを得ない〜 なんて事もない。
 生まれた世代にも、資料収集に関する金銭的物理的限界にもほとんど左右されずに、誰もが自由に研究へのステップを踏むことができるのですよっ。
 その事の文化的価値を認めずして何を見るっ。ましてや、その基盤を”公共”が担う事こその価値たるや!





 大阪府文化施設ピンチ@Comic alive?
 http://blog.livedoor.jp/arigatou4/archives/51331367.html


 マンガで紹介。






 大阪府立国際児童文学館存続の危機@マンガ論争勃発のサイト
 http://ameblo.jp/mangaronsoh/entry-10085104834.html


 確かに「費用対効果」という意味では「文化行政」は全滅だろう。そもそも「文化行政」は儲からないのだ。
 儲かるのなら民間でやっているのだ。もちろん中には箱モノ行政の悪しき事例もあろうし、統廃合もやむを得ない施設もあるだろう。だからといって「図書館以外は不要」と断言し、まず統廃合ありきという行政手法は乱暴すぎる。充分な論議を尽くした上でなされるならともかく、あまりにも急すぎる。






 大阪府立国際児童文学館存続運動に賛同します@宮本大人のミヤモメモ
 http://d.hatena.ne.jp/hrhtm1970/20080325


 子だくさんで知られる橋下知事は、17の重点事業を導き出す基本政策として、「4つのトライ」というのも掲げています。そこには「社会を元気にする源は、子どもたちの笑顔です。だから、「子どもたちが笑う」ことに大阪府の資源を集中し、これに多くの投資を行います。」と明記されています。
 この考え方に即せば、児童文学館は、統廃合どころか、むしろ改めて強化の対象となってもよいはずです。知事には、どうか、館の活動の独自性と意義を、冷静に把握し、今の見直し方針自体を見直していただきたいと思っています。またそのために、少しでも多くの皆さんの声が集まり、知事への働き掛けが行われていけば、と思っています。



 一部こちらの判断で改行の省略等を行っていますので、ご了承ください。