情熱



 昨日の急遽代打の発表は、授業の30分前に大学に戻ってきて、電車の中で引用することを決めた文章を打ち込んで、時間ギリギリまで資料を作って、発表しました。
 まあ、簡単な発表だったんですけどね。寝不足だし、多忙だし、急遽代打だし……ということで、求められている水準の情報提供はそれなりにできていたと思うんですけど、口頭発表は、ちょっとグダグダでしたね。
 何が言いたいのか、頭の中で整理できてないと、良い発表はできないですね。


 高校の授業も同じなんですよね。
 授業の中で伝えたい核となるポイントを明確にしておいて、情報を提供していく。核となるポイントを中心として、さまざまな情報が有機的に結びついていく……。
 そういう授業がおもしろい授業なのだろうなとわかってはいるんですけど、なかなかうまくいかなくて、なんだか散漫な感じになってしまうんですよね。自分でもつまらないだろうなあ……と思うし、実際生徒たちもつまらなさそうなんですよね。
 授業がおもしろければ、生徒たちも寝たり私語したりしないと思うんですけど、なかなかうまくできないんですよね。
 授業も壁に当たってますね……。


 でも、今日の授業ではまたちょっと、あ、掴めたかな、と思ったんです。
 授業の前は寝不足でぼろぼろだったんですけど、「しっかりやらなきゃ」「教材のよさを熱意をもって伝えよう」と気合いを入れて臨んだら、自分の中でも授業が有機的に結びついていっている感じがしたし、生徒もいつもよりはぐぐっと引き込まれていく手応えを感じたんですよね。
 生徒たちってやっぱりまだ16〜7才くらいなわけじゃないですか。知らないことっていっぱいあるし、知りたいっていう、純粋な好奇心や欲求がたくさんある年齢なんですよね。
 期待には応えてあげないと。
 それが仕事なんだし、下手なのはいいけれど、熱意に欠けたところがあると、生徒たちの信頼を失ってしまいますからね……。
 先週はいろいろあったせいで、全然仕事に集中できなくて、生徒たちに迷惑をかけてしまったんですよね。blogでも忙しいとかたいへんだとか書いてましたけど、そんなこと生徒たちには関係ないですからね。
 がんばらなきゃ。


 情熱が前提で、あとはコツなんですよね。
 今日は一つの授業は比較的うまく回った気がしたんですよね……。ちょっとだけスウィングしたというか。
 もう一つの授業は引き継ぎでまだ始まったばかりで、全然うまくいかなかったんですけど、正しい方向性を見つけられたと思うし、一生懸命さは伝わっていたと思うので、伝わってる子には伝わってたかなと。もう少し回数を重ねないと、どうなるかわからないですけどね。
 やっぱり経験と慣れなんでしょうね……。一年目だから仕方ないんですけど、仕方ないって言ってたら全然成長できないまま、言い訳の効かない二年目に突入しちゃうんで、とにかくがんばります。


 いや、しかし、ぼくの生徒たちって育てゲーやってる感覚なんだろうなあ……。いちいち頭ぶつけて歩いてるようなやつが教師なんだもんなあ……。
 呑み込み悪いし、社会性ないし、どこか根本的にずれちゃってるし。いいとこない。
 でも、辞めるわけにもいかないし……というか、そうじゃなくて、ぼくとしては、おれは辞めたくないし、やりたいので、生徒たちには申し訳ないけれど、運が悪かったかもしれないけれど、これも縁だと思って、一年間我慢して付き合ってくれ、その代わり一生懸命やるから……っていうことですね。それしかないです。


 今週もたいへんだったんですけど、ちょっとまた道の先に光が見えたかな、という一週間でもありましたね。
 来週もがんばります。
 いろいろしんどくて、たいへんですけどね……。
 体重、この3ヶ月で、60キロから55キロに減りました。やばいな、こりゃ。


 では。


 UA「情熱」(1996)