「國文学」休刊



國文學 2008年 11月号 [雑誌]

國文學 2008年 11月号 [雑誌]



 国文学専門の学術雑誌「國文学 解釈と教材の研究」(學燈社)が休刊。
 ソースは、以下の通り。


「学燈社の「国文学」休刊、純文学の人気低迷で部数減」読売新聞 2009年5月16日 05時49分
 読売新聞の記事によれば、6月11日発売の7月号で休刊とのこと。「大学の国文学離れや純文学の人気低迷で部数が減っていた」と、部数低迷の理由を分析しています。


「国文学:次号で休刊 「学燈」も」、毎日新聞 2009年5月16日 20時11分
 毎日新聞の記事では、同じく学燈社刊行の国語の受験専門季刊誌「学燈」も休刊すること、部数がピーク時の3分の1になっていたこと、さらに取締役による読者に向けた謝罪の言葉など、詳しい情報が掲載されています。


 最近は、ケータイ小説特集や「萌え」特集など、幅広い読者層を獲得しようとする方向で部数減を食い止めようとしていたようですが、そうした特集の号を手に取ってみるとどうにも中途半端で、「新たな読者層の獲得に失敗し従来の読者層の信頼も失う」という迷走状態に陥っているように見えました。大衆化路線は失敗だったと思うのですが、何らかの対策を打たなければならないところまで追い込まれていたのだろうし、いまの時代の流れからすれば、いずれ避けられない事態だったのでしょう。一度休刊してしまうと、大学や図書館による購入などもいったん途絶えてしまうわけだから、復刊はかなり厳しいでしょうね。
 国文学研究者にとっては寂しい出来事ですし、先々のことを考えると、憂鬱になりますね。