護符の呪文

 人に話しかけてそっけない態度を取られたときは、「冷たいね、ミサトさん」(碇シンジ@『新世紀エヴァンゲリオン』)と心の中でつぶやくことにしている。
 出すぎたことをして失敗したときは、「嗚呼しくじった、しくじった〜」(椎名林檎「積木遊び」)と心の中で歌う。
 すると、少し落ちつく。というか、なんとかかんとか、心の動揺をテキトーにやりすごせる。
 人は基本的には「攻め」のスタンスでいないと、失敗を恐れてばかりいては、本当に何もできないし、何も生み出せない。失敗すると人は傷つくし、とりわけ出すぎたときの恥ずかしさというのは、恥ずかしさのあまりに悶死しかねないほどのものなのだけど、そういうときには、上に挙げたような「護符の呪文」、「マジックワード」を心の中でつぶやくことで、あまり深刻になったり、深く傷つかないようにしようとこころがけている。で、けなげにもまたリトライする。結局のところそうするしかないわけだし、撤退しはじめるとひきこもりやニートになるところまで撤退しなければならなくなるわけだから。簡単に傷つくというのは性格的には欠点なわけだけど、それでも傷つきやすい性格というのはそうは簡単にはなおらないのだから、そういうタイプの人は、こういう「護符の呪文」を用意しておくのは、日常生活をある程度円滑に送っていく上で、有効な対策なんじゃないかなと思う。
 「おかしいですよ! カテジナさん!」(ウッソ・レヴィン@『機動戦士Vガンダム』)、とかね。
 あくまで心の中で。口に出したら変人扱いされます(事実だけどw)。