それってどんなツンデレ?



 沢尻エリカって、女王様キャラじゃなく、ツンデレキャラだったんですね。
 「わたし、ヒドイこと言ったね。ゴメン。あのときわたし、めちゃくちゃヒドイ状態だったんだ。あんな風に言ったこと、今ものすごい後悔してる」。高慢な態度を取っていた女の子にこんなことを言われたら、たいていの男の子は一発でまいってしまうんじゃないかな。ツンデレ萌えの男子は狙い撃ちだし、いずれは世間的にも彼女が共感を誘う女優&アイドルとして認知されていくきっかけになるでしょう。
 今回の騒動で、沢尻は、傷つきやすい「内面」を抱え込んでいることを見せてくれたわけで、いわば「人間宣言」なんじゃないかな、と思います。世間(ワイドショー的な「世間」ですけど)も彼女にはまいっちゃってるわけで、まあご愁傷様というか。本当はお互いに好きなのにちょっとしたことで喧嘩していて、本人同士は本気で喧嘩していて傷ついてもいるんだけど、傍から見ているともっと仲良くなるきっかけっていう。腐女子向けの同人誌を読んでるようですよ。




【追記/10.4】
 ああ、やっぱり回収されちゃったか、沢尻エリカ
 女の子に泣かれちゃったら許さないってわけにはいかないわけで、これでひとまず今回の騒動は終わり。やはり今回の件は沢尻が世間に回収されていくきっかけになったということになりそうだ。噂される沢尻の言動については僕だってまあちょっとはイラッとしていたのだけど、こんな風になってみると、これで沢尻も普通になっちゃうのかって、世界がまた少しだけ退屈なものになった気分だ。
 でも、仕方がない。世間に楯突き続ける不良の物語を生きるっていうのはいまやむずかしくて、それがなぜかといえば、いまや若者たちの間でもそんなことが「カッコイイ」とは思われていない時代だから。世間に楯突き続けていれば勝ち組になれないし、世間でうまくやっていける人間こそが「カッコイイ」。今はそんな時代だ。憧れの対象がミュージシャンからお笑い芸人に変わったのは、彼らがコミュニケーション能力に長けており、あんな風にうまく言葉を使うことができれば女の子をゲットしたり、社会人として仕事で成功できるだろうと思っているからだ。ミュージシャンとして成功するのは難しいが、話芸はサラリーマン生活の中でも役に立つつぶしが利く技術だ。そんな風に成功して勝ち組になるためには、性格だって周囲とうまくやる協調性が求められるだろう。
 今の日本は、社会の枠組みの中で円滑なコミュニケーションを行おうとしない者にはきわめてキツく当たる社会だ。今回の件は、t.a.t.u.のドタキャン騒動を思わせるわけだけど、沢尻やt.a.t.u.みたいなアイドルにまで「仕事への責任感」を楯ににして強烈なバッシングが行われる社会っていうのは、ちょっと息苦しすぎるんじゃないかと思う。いいじゃん、ロックで。矢沢すげーとか尾崎すげーとか言ってたのはどの口よ。でも結局沢尻もt.a.t.u.も謝っちゃったし。世間の評判をものともせずアウトロー魂を貫き続ける押尾先生は偉大だと思う。矢田亜希子も。空気読めないだけかもしれないけど。(押尾学語録
 しかしそれにしても赤江珠緒アナと沢尻のやりとりは萌え萌えですね(「スーパーモーニング」騒動後初インタビューで沢尻エリカ号泣)。珠緒さんまでもらい泣きしてるし。なんだか百合っぽい。女学校って感じ。