学会情報:「スポーツする文学」第三回公開ワークショップ



 近代文学関係の学会情報をアップしておきます。この学会については、すでにWeb上でもいろんなところに情報が上がっているし、開催地が京都なのでぼくはとても行けないのですが、面白そうですよね。
 この学会に携わっている日比嘉高さんや疋田雅昭さんは日本近代文学研究の有力な若手研究者の方たちですし、きっと刺激的な学会なんじゃないかな、と思います。近隣在住の方はぜひ足を運んでみてください。



「スポーツする文学」第三回公開ワークショップ


 日時:2008年3月1日(土) 14:00─17:30
 場所:京都教育大学G棟4階G2教室(藤森キャンパス)


 発表1 青木亮人「スケートの季感―山口誓子『凍港』の連作俳句について─」
 発表2 杉田智美「〈身体を描く〉モダニズム―女子水泳をめぐって─」
 発表3 西川貴子「〈走〉という表象」
 全体討議(司会:疋田雅昭、日高佳紀


 「スポーツする文学」第三回公開ワークショップ@日高佳紀公式サイト 



 西川貴子「〈走〉という表象」は、PDFを見ると、どうやら牧野信一論みたいですね。牧野信一作品における「走る」表象という視点は、とても面白そうです。
 会は、2007年4月から始まって、もう三回目になるよう。この辺りの回を重ねるスピードもとても勢いがあって刺激的な学会なんだろうな、と想像させます。
 というわけで、発表内容が気になったので、第一回と第二回の内容がどんなものだったのかについても調べてみました。



「スポーツする文学」第一回公開ワークショップ


 日時:2007年4月29日(日) 14:00─17:00
 場所:立教大学5126教室


 発表1 松村良「日本野球の庶民性/求道性」
 発表2 熊谷昭宏「アルピニストの死と物語─藤木九三の「山岳小説」とその周辺─」
 発表3 日比嘉高「声の複製技術時代─スポーツ実況放送と活字メディア─」
 発表4 疋田雅昭「カーニバル化する文学者たち─スポーツ祭典とメディア─」
 全体討議(司会:日高佳紀






「スポーツする文学」第二回公開ワークショップ


 日時:2007年10月27日(土) 9:00─11:30
 場所:同志社大学至誠館会議室


 発表1 天野知幸「都市のプロムナード―ゴルフガールと「新しきエロ」―」
 発表2 笹尾佳代「生成される〈身体〉のモード―女子スポーツへのまなざし―」
 発表3 日高佳紀「〈テニス文芸〉のレトリック―田中純と月刊『テニスファン』―」
 全体討議(司会:疋田雅昭、日比嘉高



 見てると、必ずしも文学作品(小説・詩・俳句など)だけが取り上げられているわけではなくて、文化一般、とりわけメディア(新聞・雑誌・ラジオなど)とスポーツの関わりを対象とする研究も多いみたいですね。
 第二回がなんかえっちな感じがしますが、えっちなのはいけないと思いますw(byまほろさん@『まほろまてぃっく』)


体操詩集(付・「実在の岸辺」) (愛蔵版詩集シリーズ)

体操詩集(付・「実在の岸辺」) (愛蔵版詩集シリーズ)



 「スポーツする文学」というと、おそらく真っ先に上がるであろう、村野四郎の第二詩集『体操詩集』(昭和14年)。スポーツ選手の身体を映した写真(水泳の飛び込みの選手が空中で静止している瞬間など)を挿入するなどして、全ページにおいてモダンな紙面が構成されている、近代日本におけるモダニズム詩の代表的な詩集です。