DAIHATSU/タントカスタムのCMについて
見ていて死にたくなったCM特集(http://d.hatena.ne.jp/helpline/20080105/)で、CMにツッコミを入れてるのが楽しかったので、しばらくいろんなCMにツッコミを入れるネタを続けていこうと思います。
DAIHATSU/タントカスタム「ぬくもり篇」(出演:速水もこみち、入山法子)
非モテには、「うらやましい」という感情を超えて、ほとんど殺意を感じさせるこのCM。この女は猛禽ちゃん認定していいんじゃないか?(「猛禽ちゃん」については、http://d.hatena.ne.jp/helpline/20071127)。
このシリーズは、
プレゼント篇
山びこ篇
風のいたずら篇
相合傘篇
……と続くのだけど、手編みのセーターを着て二人で並ぶと背中にハートマークができるとかどんだけーって感じ。この子は、イタイ女なんだな。
で、あまりにムカつくので、今度はどんなシチュエーションでムカつかせてもらえるのだろうか、と逆に続編が楽しみになっていたのだけど、
雨の中で篇
窓越しのキス篇
……あたりを見ると、なんだか暗い、ワケアリな感じの風景が描かれていて、どうもこれは愛し合っていながらもお互いに傷つかざるをえなくて、結局別れてしまう、という結末を迎えるであろうことが暗示されている気配が濃厚にある。そう思い当たってみれば、尾崎豊「I LOVE YOU」を中島美嘉や河口恭吾が歌うBGMの悲しげな感じというのも、これがすでに終わった恋なのだ、ということを暗示しているようにも思える。
で、もしそうだとすれば、それはおそらく、あれだけ彼氏にべったりしようとする女の子なので、嫉妬から過剰に束縛しようとしてこじれてしまった、女の子としてはもっとずっと一緒にいてほしいのに、彼氏は仕事で忙しいので一緒にいてやれないのでダメになった、みたいなコトなのではないか。女の子的には「好きすぎてダメ」とかそんな感じなのではないか。そんな気がする。
二人はいずれ別れるのだ、ということを前提に見てみると、「ぬくもり篇」や「プレゼント篇」も「結局ダメになった恋愛体験の恋愛初期のいちばん楽しかったころ」を描いているということになるので、これはとても切ないよね。
というわけで、このCMの評価は、今回、シリーズを通して見てみたことで、僕の中では、「殺意の対象」から「共感の対象」へと180度変わってしまった。非常に不本意である。